「個人再生にはどんなデメリットがあるの?」

「裁判所の手続きが大変って本当?」

個人再生は、裁判所に申し立てを行い、借金を大幅に減額することができる債務整理手続き。

しかし、知名度が高くないことから、その詳細を理解している方は少ないです。そのため、なんとなく負のイメージを持っている方も多いかもしれません。ここでは、個人再生は一体どのような手続きで、どのようなデメリットがあるのかを解説していきます。

個人再生とは

個人再生とは、民事再生法という法律で定められている債務整理の1種。裁判所に個人再生の申立をし、認可されると借金が最大80%減額され、その金額を3~5年の分割払いで返済していくことになります。

さらに、個人再生には住宅ローン特則という制度があり、住宅ローン付きの自宅を残したまま借金の減額が可能。このように、個人再生は、借金の返済に苦しんでいる方や自宅を残したまま借金を減額したい方にとっては、非常にメリットが多い手続きですが、その分デメリットもあります。

個人再生のデメリット

デメリット① ブラックリストになる

まず初めにデメリットと考えられるのが、ブラックリストです。よくいわれるブラックリストとは、国の信用情報機関が管理している個人信用情報に債務整理したことなどが事故情報として登録されている状態のこと。個人再生をすると、ブラックリストになるので、主に次のことが5~10年間はできなくなります。

・クレジットカードを使う
・銀行・消費者金融からお金を借りる
・ローンを組む
・借金の保証人になる
・保証会社の利用
・携帯電話の分割購入

5~10年としているのは、日本には以下の3つの信用情報機関があり、それぞれの期間ごとに事故情報の登録機関が異なるためです。

・JICC(日本信用情報機構)
主にクレジットカードと消費者金融が登録しています。
・CIC(割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関)
主にクレジットカードが登録しています。
・全銀協(JBA)
銀行が登録しています。

これらの信用情報機関の中で、個人再生では、JICCに5年間、全銀協に10年間事故情報が登録されます。

デメリット② 誰かにバレる可能性がある

次にデメリットとして考えられるのは、個人再生をしたことが誰かにバレる可能性があるということ。個人再生は裁判所を介す手続きのため、官報に掲載されることに。

官報とは、国が発行している新聞のようなもので、法律や条約についての情報、裁判所で行われた続きなどが記載されています。個人再生をすると、この官報に合計3回掲載されます。

1回目は、個人再生の申立てをして、裁判所から開始決定を受けたとき、2回目は、あなたが返済時期や方法を定めた再生計画案を裁判所に提出したとき、3回目は、裁判所が再生計画案を認可決定したときです。

しかし、官報に載ったからといって必ず周囲にバレてしまうということはありません。というのも、官報を購読している一般の方はほとんどおらず、税務署や不動産で働いている一部の方が見ているぐらいです。ですので、バレる可能性が0ではないというくらいに覚えておくといいでいょう。

デメリット③ 手続きが面倒

個人再生の手続きは、各地域の裁判所によって流れや準備物が違います。共通して言えるのは、必要提出書類が多く、手続きが複雑という事です。

住民票などの役所から取り寄せる書類、申立書などの裁判所から取り寄せて記入する書類、借金や家計の状況を示す書類など、数多くの書類をそれぞれ必要なタイミングで提出しなければなりません。

裁判所に個人再生の申立をしてから認可決定まではおおよそ4~6ヶ月かかります。個人再生は、自分で行うこともできますが、準備物等に不備があると認められないケースもあるので、弁護士などの専門家に依頼することをおすすめします。

デメリット④ できない場合がある

先ほども触れましたが、個人再生には裁判所に認められかったりといった理由などによってできない場合があり、借金がある人なら誰でもできるというわけではないのです。

出来ない場合は、大きく分けると3つ。

1つ目は、借金が5000万円以上ある場合です。これは、民事再生法で定められており、5000万円より多くの借金がある場合は、個人再生することができないのです。ただし、住宅ローン特則を利用する場合、対象とする住宅ローンはこの5000万円には含まれません。

2つ目は、将来的に継続した収入が見込めない場合です。
個人再生は、あくまで借金を免除してもらえるものではなく、減額した上で3~5年の分割払いにしてもらえる制度です。ですので、減額した借金を3~5年で返済できるだけの収入がなければ個人再生はできません。返済しているだけの収入については、裁判所があなたの収支状況を元に判断することになります。

3つ目は、裁判所への申し立て手続きに失敗してしまう場合。
個人再生は、あくまで裁判所に申立をして、それを認可してもらう必要があります。提出書類に不備が合ったり、手続き上の費用を支払わなかったりすると、裁判所から不認可とされていまいます。

特定のカード会社だけを対象から外せない

個人再生には、カード会社をすべて平等に扱わないとけない決まりがあるため、特定のカード会社だけを外すことができません。

例えば、クレジットカードの利用や消費者金融からの借金を個人再生して、奨学金や車のローンを対象から外すという事ができないのです。よって、仮にあなたに保証人付きの借金があったとすると、その借金を個人再生の対象としなければなりません。

あなたが保証人付きの借金を個人再生をすると、カード会社は保証人に一括払いで借金の支払いを請求してくるので、保証人に迷惑がかかることは避けられないのです。

手続き費用が高い

個人再生は、手続き費用が他の債務整理に比べて高いです。
個人再生にかかる費用には裁判所におさめる実費の費用と司法書士や弁護士の費用があります。

裁判所におさめる実費とは、個人再生委員が選任されない場合には、印紙代と郵便切手、官報公告費用の数万円程度ですが、個人再生委員が選任されると、最低でも15万円の個人再生委員の報酬(予納金)が必要になってしまいます。

(裁判所は公正の観点から個人再生委員という第三者を選任し指導監督させることができます。民事再生法223条1項)
さらに個人再生は、司法書士や弁護士などの専門家に手続きを依頼することで、着手金が30万円~50万円程度かかります。

住宅資金特別条項付きの個人再生を申立てる場合には、住宅ローン特則を利用しない場合より、着手金の金額が高くなることが多いです。(住宅ローン特則とは、住宅ローンを抱えて、借金の返済ができなくなってしまった方が、住宅を失うことなく経済的に再生できるようにするための制度です。民事再生法196条以下)

まとめ

個人再生は、裁判所を通じて、借金を減らしてもらう手続きです。「民事再生法」という法律に従って厳格な手続きのもと、お金を貸したカード会社の利益に配慮しつつ、借金を抱えた方の再生を図るために行います。そのため、この手続きを利用する場合には、手続きを利用していることが公になる(官報)とともに、信用情報が登録されカード利用ができなくなります。また条件をクリアしても手続きが面倒であり費用もかかります。

ただ、多額の借金を抱え、首が回らなくなっているあなたにとって、個人再生手続は、非常にメリットがある手続きでしょう。特に家族がいらっしゃる方なら住宅ローンを継続して払いつつ再生を図りたいと思うのも無理はありません。
上記のようなデメリットをよく考慮しつつ、個人再生の手続きを司法書士や弁護士などの専門家と相談してみるのが良いでしょう。

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