「任意整理したなんて話、周りで聞いたことない…」

「任意整理する人ってどれくらいいるの?」

借金のことはなかなか他人には話せないもの。

しかし、借金をしている方にとっては、同じように借金のある方の実態を知りたいと思うのはごく自然なことでしょう。借金をしている方の現状は、多くは統計データとして、また実数がわからないものでも推定データの形で把握されています。任意整理をする人はどのくらいいるのか、借金をしている人のうちどのくらいの割合か、このページで見てみましょう。

1年間の任意整理件数

借金の解決方法の中で、唯一裁判所を通さず、弁護士や司法書士に任せることで借金を減らすことができるのが任意整理です。比較的費用も安く、簡単にできるので、行う方も非常に多いようです。任意整理は、裁判所などの公的機関をはさまず、法的な強制力によらず双方の話し合いによって解決する、いってみれば私的な手続。

借金をしている方が、消費者金融などの貸した側と直接話し合いをして、借金元金および利息の減額や返済方法などを決めることもできます。

任意整理はどこへ届けを出すでもなく、あくまで借りた本人(またはその代理人)と貸した側の会社とで行う話し合いのため、どれだけの人が手続を行っているのかはっきりした数字が出ていないのが現状です。

それでも、他の解決方法である自己破産などの数から推定すると、任意整理をしている人数は年間300万~500万人はいるのではないかとされています。

日本人全体で見ると、25人に1人の割合。

だいぶ多く感じるのではないでしょうか。

任意整理では、法的に許される金利以上の高い利息で返済していた額〈過払い金〉の請求が行われます。

平均すると20~30%借金の額が減ったという方が多いようです。中には、借金が0になり、そのうえ返ってきた額があったという方も少なくはありません。この過払い金請求の増加で、支払いに追われた消費者金融各社は巨額の損失を積み重ね、赤字になった会社が続出しました。

2010年に消費者金融大手の武富士が倒産したことは、任意整理をした方の多さを象徴しています。

消費者金融から借金している方はおよそ1300万人、日本人の10人に1人に上ります。その中で任意整理をした方は300万~500万人、3~4人に1人という計算に。

借金をすることも、任意整理も、あなたが思っているよりだいぶ身近なものだといえるのです。

個人再生と比べると

個人再生は裁判所を通すことによって、法的に認められた範囲で借金を大幅に減らせる(最大で5分の1に減少できる)方法で、法的な強制力があります。

任意整理と比べると借金の圧縮効果が大きく、しかもローン付きの家を残せる〈住宅ローン特則〉という制度があるため、持ち家を手放したくない方が多く利用する傾向にあります。

個人再生は裁判所に申立されるので、正確な数がわかっています。

平成23年度の数字では4262人、任意整理した方の約1000分の1。総務省の調査によれば、日本で住宅ローンを支払っている家庭は全体の35%、約3世帯に1世帯がローン付きの家に住んでいる計算になります。

こうした現状から考えると、個人再生は認知度の低さから、まだまだ利用されていないといえるかもしれません。

自己破産と比べると

自己破産は裁判所を通すことによって、借金を多くの場合0にできる方法で、法的な強制力があります。

家や車など価値のある財産は原則すべて手放すことになるなどデメリットも大きい解決法ですが、借金と縁を切る方法としては非常に有効な手段です。

自己破産も裁判所に申立がされるので、正確な数がわかっています。

平成23年度の総数は100510人、任意整理した推定人数と比べると約30~50分の1ですが、個人再生と比べると約24倍にも。

やはり借金の解決方法としてよく知れ渡っていることがわかります。

自己破産件数はピーク時には年間約24万件もありましたが、今ではその半分以下に減っています。

しかし、契約社員や派遣社員など非正規社員という不安定な働き方が増え、給料が増えない、同じ仕事内容なのに給料が違うなどの影響で、自己破産予備軍は100万~150万人ほどいるといわれています。

まとめ

任意整理をした方は推定で年間300万~500万人、消費者金融から借金している方のうち3~4人に1人と、かなりの割合を占めています。この数字は、自己破産した方の30~50倍、個人再生した方の約1000倍にもなります。

その数の多さは、〈過払い金〉の返還をうたう弁護士や司法書士の事務所による数々の宣伝もひと役買っているようです。しかし、過払い金はどんな場合にも発生するものでもなく、借金が必ず0になるものでもありません。

あなたに合った方法を選ぶことが、借金解決への近道だといえるでしょう。